花咲かすおじさん

グリーンヒルに移ってから、薔薇を中心とした庭を造り、一年中花が咲いている庭を目指しています。ブログには庭を中心とした花や、旅ブラで撮影した画像をデジブック等で紹介しています。庭もブログも花いっぱいにしたいと思います。

2012年07月

伊豆半島下田−10(外浦海水浴場)

下田からの帰路、きれいな入り江となっている外浦海水浴場へ、135号線から降りて行きました。
外浦マップ













白い砂浜の波静かな海水浴場です。
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海岸の傍にコンクリート敷きの駐車場がありそこへ車を停めましたが、写真のように砂でおおわれています。強い風が浜辺の砂を吹きあげたのでしょう。このように、浜辺の砂は徐々に減っていくのでしょう。黒い影は車の陰です。
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3枚の写真をPSで合成しました。
写真をクリックして外浦海水浴場の全景をご覧ください。
拡大した写真をもう一度クリックすると写真がさらに拡大し、島が点々とあるのが見てとれます。
外浦海水浴場ー1









帰り道に、川奈にある和菓子の石舟庵によってお土産を買いました。
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家内のお薦めは栗がたっぷり入った「栗蒸し羊羹」です。
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粒餡がたっぷり入った「富士の大地」も購入。
詳しくは
http://www.sekishuan.co.jp/
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下田に一泊しての気ままなのんびり旅もこれで終わり。
リフレッシュできた2日間でした。


今までの下田シリーズ

伊豆半島下田ー1(下田公園のあじさい)


伊豆半島下田ー2(ペリーロード)


伊豆半島下田ー3(足湯通り)

伊豆半島下田−4(宝福寺)


伊豆半島下田−5(下田プリンス)

伊豆半島下田ー6(寝姿山)


伊豆半島下田ー7(伊豆急下田駅)


伊豆半島下田ー8(黒船)


伊豆半島下田ー9(海岸散歩)



伊豆半島下田−9(海岸散歩)

島田公園の先に車を停めて、黒船で見た防波堤を歩き犬走島へ、そしてつり橋を渡って雁島を目指します。

海の青さが格別です。
犬走島マップ















いざ、防波堤を歩いて犬走島へ。海の上を歩いている感じになるかな?
すばらしい水の色です。
写真をクリックして見てください。
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思ったより幅のある防波堤でした。







途中から防波堤の幅が狭くなっていました。
太公望がたくさんいます。

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黒船がやってきました。
船の中央部のSASUQUEと書かれた水車は飾りだと思っていましたが、回転していました。昔は水車を回して船は進んでいたので忠実に再現しています。
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島影から出てきた黒船
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犬走島の中央はくりぬかれて島の向こうへ出られます。人工的にくりぬかれたようです。
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犬走島先端からの寝姿山と沿岸の風景
写真をクリックするとPhoto Shopで合成したパノラマ写真がご覧になれます。
寝姿山パノラマ










島から防波堤を見た写真
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こちらは波に洗われ、自然に空洞化したようです。
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雁島のつり橋が防波堤から見えます。
次はこの雁島へ向かいます。
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可愛いつり橋です。
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雁島は小さな小さな島です。
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島の地蔵さんと観音さん。

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ここで引き返すつもりでしたが、相棒は道なき絶壁を進んでいます。
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私も後を追いかけ島を一周する羽目になりました。
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雁島の先にまだ小さな島がありますが、ここで引き返すことにします。
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空は晴れ渡り、海は素晴らしい色です。
写真をクリックして下田の海を堪能して下さい。
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つづく

今までの下田シリーズ

伊豆半島下田ー1(下田公園のあじさい)


伊豆半島下田ー2(ペリーロード)


伊豆半島下田ー3(足湯通り)

伊豆半島下田−4(宝福寺)


伊豆半島下田−5(下田プリンス)

伊豆半島下田ー6(寝姿山)


伊豆半島下田ー7(伊豆急下田駅)


伊豆半島下田ー8(黒船)

落花生

グリーンヒルの山歩き散歩で
何人か花談義をするおばさんがいます。
その一人と
以前話した時
「今年は落花生を撒いてみる」
との話。

しばらくすると
落花生の芽が出ていた。

散歩の途中で
そのおばさんに会い
「落花生の芽が出ましたね」
・・・
「苗を買ったのですか?それとも種?」
・・・・
「生の落花生を買ってまいたら芽を出したの」
・・・


山に上がって降りてきたら
先ほどのおばさんが
生の落花生を持って待っていてくれました。

「残っているので、よかったら」
・・・・
・・・・

快くいただいて
季節は7月中旬でちょっと遅いが
撒いてみると

芽が出てきました。
うまく実がなるかな?
2012_0725落花生0005
落花生は太陽が好きなので
日が当たる場所を探したが
いろんなものが植わっていて
うまい場所が見つからず。

結局
薔薇の周りに
撒きました

2012_0725落花生0004


伊豆半島下田ー8(黒船)

ランチの後は再び135号線に戻り、黒船に乗りに行きました。

新下田橋では、海の女神が船乗りたちを守っています。
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黒船の発着所は「道の駅 開国下田みなと」の傍です。
1854年、米国提督ペリーが率いた7隻の黒船は犬走島付近に錨をおろしたそうです。
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船の中央には「サスケハナ」と書かれています。
船の名前です。
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普通席
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後方デッキ
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シーズンオフの平日なので乗客は少なくのんびりした船旅を楽しめました。
リタイアーした者の特権です。



出航して最初に見える島は弁天島
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かもめが飛ぶ海原
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海上保安庁の船が下田の海を守っています。
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寝姿山。左の小高い山が頭部分、胸のあたりにロープウエイ山頂駅があります。
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犬走島に洞窟が見えます
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洞窟は向こうまで抜けています。
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水の色は「ぺりーが恋した青」(下田観光パンフレットのキャッチコピー)状態になってきました。
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下田湾には小さな島がたくさんあります。
雁島へはつり橋がかかっています。このつり橋も渡ってみたいな!
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空は晴れ渡り、船は白波をつくり、走ります。
船に乗っていて気持ちよい光景です。
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再び港に戻ってきました。

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つづく・・・・伊豆半島下田−9(海岸散歩)

今までの下田シリーズ

伊豆半島下田ー1(下田公園のあじさい)


伊豆半島下田ー2(ペリーロード)


伊豆半島下田ー3(足湯通り)

伊豆半島下田−4(宝福寺)


伊豆半島下田−5(下田プリンス)

伊豆半島下田ー6(寝姿山)


伊豆半島下田ー7(伊豆急下田駅)



フロックスが満開

庭では
フロックスが
優しい色で微笑んでいます。
2012_0725フロックスー落花生0002


ペチュニアも二度目の満開です。
2012_0725フロックスー落花生0001




伊豆半島下田ー7(伊豆急下田駅)


寝姿山を下山し伊豆急下田駅探検です。
正面が「伊豆急下田駅」、右にトヨタレンタカーと時計台のある「民芸館ふろんと」があります。レストラン、居酒屋、みやげ物店が入っています。
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なんとも不思議な建物です。
時刻は12時を少し回ったところです。
寝姿山には約一時間半いたことになります。
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広いすっきりしたコンコースです。
道路から段差なし(バリアフリー)で電車に乗れるように造られているのですっきりしているのでしょう。正面は乗車口です。乗車口と降車口が完全に分かれているのも珍しい駅です。
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スイカをかざしたり、切符を入れると
ドアが開く仕組みでしょうか?
現在、ドアは全部閉じられています。







各駅停車の電車が停っている所へ
スーパービュー踊り子号が入ってきました。
残念ながら黒船電車は見ることができませんでした。
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乗客の出口は「伊豆下田関所」を通過して下田の街へ向かうことになります。
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改札は黒船をイメージしたつくりになっています。
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改札員が入っているところは黒船の水車のデザインが施されています。






伊豆急下田駅は一見の価値があります。
下田を訪れた時はぜ立ち寄ってみて下さい。

つづく・・・・伊豆半島下田ー8(黒船)

今までの下田シリーズ

伊豆半島下田ー1(下田公園のあじさい)


伊豆半島下田ー2(ペリーロード)


伊豆半島下田ー3(足湯通り)

伊豆半島下田−4(宝福寺)


伊豆半島下田−5(下田プリンス)

伊豆半島下田ー6(寝姿山)






ボランティア花壇の草抜き


自治会我が区域(8B班)に
プールがあり、その前のロータリーに
花壇があります。
(残念ながらプールは
南足柄市の財政難で閉鎖されています)

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庭作業好きの
5人(女子2名、男子2名)
が9時に集合して1.5時間草抜き作業をしました。

きれいになったところに
仲間の一人が
「枝豆の種が余ったので」と持ってきて
みんなで植えました。
枝豆が育つのが楽しみです。

2012_07220003


梅雨が明けてから今日のように
涼しい日は珍しいので
家に帰って
せっせと自分の庭の草抜き1.5時間

昼食をして
一休みの後
また、1.5時間草抜き

その後
曲がった腰を伸ばそうと
1時間の山ウォーク。

ダイエット効果は??

伊豆半島下田ー6(寝姿山)

二日目の朝、残念ながら曇っていて海からの日の出は見えませんでした。
ビュッフェの朝食を済ませ二度目の温泉大浴場へ向かいました。
シーズンオフのため、泊り客は少なく、昨日も今日も大浴場は一人占めです。
泊り客は1%も入っていないのではないかと思うぐらい閑散としています。
シーズンオフに泊るのは安く、のんびりできるのでお薦めです。
大浴場はプールの様な長い浴槽です。
明るい時間帯は素晴らしいオーシャンビューです。
2012_0628下田ー30006


















二日目最初は、寝姿山へ向かいました。

海の色は青みが戻り
空は雨雲が切れつつあります。
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昨日の砂山はすっかり消えていました。
シャベルカーが一台あったので、ならしたのでしょう。
やはり、砂を補充したようです。

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下田駅前からロープウエイで登れます。






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ロープウエイ入口にある「みがわり地蔵」







みがわり地蔵の由来は下記写真をクリックして読んでください。
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ロープウエイ乗り場からの寝姿山。
あまり、女性が寝ている感じはしません。
寝姿山








下記の遊歩道を一周しました。
一時間ほどです。写真をクリックすると拡大します。
寝姿山マップ

















ロープウエイ上昇中
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ロープウエイから見る下田の街。中央は稲生沢川
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ロープウエイに乗ると、もう一方のゴンドラとすれ違う時歓声が上がります。
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ロープウエイ山頂駅から見える下田港全景。
ペリーが艦隊を率いて入港した場所です。
中央に小さな島があり防波堤があります。島まで歩けるのかな?
島の名前は犬走島。

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空気が澄んだ時には伊豆七島が見えるようですが今日は生憎の空でした。
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須崎・爪木崎方面

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寝姿展望台から見えた湾内の小さな島には鳥居があります。

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つり橋が掛る島は雁島。時間があれば行ってみたい所です。
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ペリーが乗ってきた「黒船」が入港してきました。寝姿山を降りたら「黒船」に乗りに行きたいと思います。
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山の上は季節の花が咲いています。






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錨の矢印はアメリカ(ニューヨーク)と台湾(台北)を指示しています。
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まどが浜海浜公園
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下岡蓮杖写真記念館、現在は土曜、休日のみの公開でした。
入ってみたかったのですが残念でした。下岡蓮杖は日本最初の商業写真家です。
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愛染明王堂:奈良法隆寺の夢殿を2/3の大きさに再現したものです。(昭和47年県立)
縁結びの神様です。
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愛染明王堂の横にはたくさんの地蔵が置かれています。
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幕末の見張り所

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恋人の丘








迷路。この迷路のコツは左、左・・・でした。
家内と二人だけで楽しみました。
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仕上げは
ここだけの「下田マリンソフトクリーム」
ソーダーが効いたすっきり感覚のソフトクリームでGOODでした。





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寝姿山とお別れ








ロープウエイで降下中、寝姿山に城があるのを発見。
後で調べると下田城美術館だそうです。
どのような美術館かは下記URLでご覧ください。
http://www.chowchow.gr.jp/inova/shimoda/index.html

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つづく・・・・伊豆半島下田ー7(伊豆急下田駅)

今までの下田シリーズ

伊豆半島下田ー1(下田公園のあじさい)


伊豆半島下田ー2(ペリーロード)


伊豆半島下田ー3(足湯通り)

伊豆半島下田−4(宝福寺)


伊豆半島下田−5(下田プリンス)

大輪の朝顔

今年初めて咲いた大輪の朝顔は
寒い今日のことでした。
これからデッキで次々と咲き
夏の風物となることでしょう。

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本:孤舟

梅雨に入って小説の紹介が多くなるかと思ったが、昼間一日中雨が降っているのは思ったより少なかったように思う。梅雨明けの暑い日が続きましたが、今日は一転、長袖が必要になるほど寒い雨降りになりました。
今日は2010年に読んだ本の紹介です。



孤舟(こしゅう)

渡辺淳一

集英社





渡辺淳一得意の中年男女の艶っぽい小説を期待したら大外れである。



孤舟執行役員を最後に定年した男性に待っていた生活とは?

もう、仕事をしなくても良い薔薇色の人生を描いていると・・・・

退職した男性がたどる道は孤独。奥さんは人生の幅を広げ出歩き殆んど家にいない状態に愕然とする。取り残されているのは夫のみ。

夫婦と長女・長男の家族は知らぬ間に変化している。

奥さんは毎日家にいて何もしない夫にイライラ!

妻に頼る夫とそんな夫を嫌がる妻の心理描写に妻たちは拍手だろう。定年後の男性はどう生きて行くべきか?

私に当てはまることも多々あり、家内に当てはまることも多々ある。

身近な問題を小説にしたので定年退職した男性(私)にとっては針のむしろに乗っているような感じがする。この小説のように行っていない(当てはまらない)定年退職者は幸せである。

どこか、俺も・・・との心当たりがあるのでは?



これではあまりにも定年後の男性がかわいそうと思ったのか、一人の若い女性との出会いを設定し、定年男性に一条の光を与えてくれる。



孤独な舟であっても、日のさす所を目指して、若かりし時の出会いでは無く年相応の出会い方で舟を操って行こう。



娘が住む香港行きの前日に図書館からリクエスト到着のメールを受け取り、早速図書館へ出かけ

この本一冊を持って香港へ行く。香港にいる間に空き時間を見つけて家内と追いつ追われつチクチク指摘されながら二人で読み切った。

伊豆半島下田ー5(下田プリンス)


一日目の観光を終了し、白浜に建つ下田プリンスへ向かいました。

白浜海岸で多数の砂の山を発見。何でしょうか?
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海岸の道路傍は木のフェンスが造られています。
独身時代によく泳ぎにきましたが、このようなフェンスはありませんでした。
このフェンスは浜辺の砂が飛び散るのを防いでいるのでしょう。
ひょっとすると上の写真の砂の山は運んで来たものかも知れません。
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下田プリンスホテル到着
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5Fの中央部の部屋で、窓からは海がよく見えます。
窓から海が見えるのは気持ちの良いものです。
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早速、ベランダに出て、心地良い風を受けました。
隣のベランダが見えない建物構造で、左右対称の造りです。
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海にカモメが飛ぶデザインの円形の場所はレストランです。
窓際の席からは海が一望できます。
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木の道を下ると、プライベートビーチへ降りられます。
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海を見ながらディナータイム
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スモークサーモンと筍のカクテル
季節の野菜添え
お造り:目鯛、鰹、烏賊
茶碗蒸し
前菜












金目鯛アーモンド付フライ
白身魚の塩麹焼き
ポテト
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熱川高原ポークのバロンタンと和風角煮
香の物
磯番味噌汁
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デザート
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非常に風が強かったですが、ディナーの後、外に出てみることにしました。
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浜へ降りる道
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白浜海岸
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部屋のベランダから
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波の音を聞きながら眠りにつく。

つづく・・・・・伊豆半島下田ー6(寝姿山)

今までの下田シリーズ

伊豆半島下田ー1(下田公園のあじさい)


伊豆半島下田ー2(ペリーロード)


伊豆半島下田ー3(足湯通り)

伊豆半島下田−4(宝福寺)

再びペチュニア復活

6月末に
伸びきった茎を切り詰め
梅雨時の蒸し暑さ対策をした
ペチニュニアが
再び葉を茂らせ
花が多く咲いてきました。
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伊豆半島下田ー4(宝福寺)

下田公園の駐車場から車に乗って宝福寺へ
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宝福寺の隣の八幡神社。







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宝福寺入口
「坂本竜馬飛翔之地」という碑が立っています。
文久三年(1863年)一月十五日、山内容堂は宝福寺に滞在。宝福寺を訪れた勝海舟の請を容れ、坂本龍馬の脱藩を免罪。
宝福寺は龍馬の維新回天の飛翔の原点となったということです。


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クリックすると画像が拡大し、読めます。




「お吉の墓」という矢印に沿って歩いて行くと事務所の物置のような中に入り、裏から出ると、係の人に、「入口はこちらではありません」と言われ受付に連れていかれました。案内表示板が曲がっていたのです。係の人に言うと「本当だ」と言ってなおしていました。結局「唐人お吉記念館」から入るのでした。

中に入ると、等身大の人形や写真、お吉の一生のパネルや身に着けていたものが展示されています。
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唐人お吉は当時としては背が高く美人だったそうです。芸者時代の着物とか。






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唐人お吉の写真です。
写真をクリックするとよく分かります。






≪唐人お吉に興味のある方はご覧ください≫
唐人お吉は本名「斉藤きち」といい、天保12年11月10日、愛知県知多郡内海(うつみ)に、舟大工・市兵衛の次女としてこの世に生をうけました。
4歳の時、家族が下田に移り住み、14歳で芸子となりました。
新内明烏のお吉と謳われるほどの評判と美貌でしたが、それが奉公所の目に留まることとなり、17歳の時、法外な年俸と引き替えに心ならずもアメリカ総領事タウンゼントハリスのもとへ待妾として奉公にあがることとなります。
その後は、幕末、維新の動乱の中、芸子として流浪の果てに下田に戻り、鶴松と暮らし、髪結業を始めますが、ほどなく離別。
さらに小料理屋「安直楼」を開業しますが、2年後に廃業しています。
「唐人」という相も変わらぬ世間の罵声と嘲笑を浴びながら貧困の中に身を持ち崩し
明治24年3月27日の豪雨の夜、遂に川へ身を投げ、自らの命を絶ってしまいます
波乱にみちた51年の生涯のあまりにも悲しい終幕でした。

お吉さんが、妾として奉公にだされのは、ハリスが幕府との条約交渉の最中、多量の吐血をして倒れたことに始まります。
元々胃潰瘍を持っていたハリスですが、疲労が原因で悪化させてしまったようです。
そのため、病床で動けなくなったハリスは、身の回りの世話をしてくれる女性を幕府側に要求したのですが、幕府は「ここぞ!」とばかりに、妾としての女性を送り込むことで、今後の交渉を優位に進める作戦に打って出ました。
そこで、下田一と評判の高い芸妓だった、お吉さんに白羽の矢が立ったという訳です。
彼女には、当時鶴松という幼馴染の恋人がいたのですが、無理やり別れさせられ、お国のためと心ならずも領事館にめかけとして奉公に上がることとなりました。
そのことを知ったハリスは激怒し、たった3日で帰宅させてしまいます。
ハリスは頭の良い人だったので、幕府の策略などすぐに見破ってしまったのでしょう。

その後、お吉さんは再び二ヶ月もの間、玉泉寺領事館へと奉公に上がるのですが、それに関しては、彼女の家族側から領事館に改めての願いがあったようです。
当然、家族は帰宅したお吉さんから領事館側が世話人を探していたことや、真面目なハリスの人柄も聞かされただろうし、それより何より支度金として受け取った25両という金額は、家族全員を何年も養えるほどの大金でした。
さらに、当時領事館での月手当てが10両だったこともあり、改めて家族側からの願いに至ったものと思われます。

お吉の墓

お吉の墓。

水谷八重子、佐久間良子、太地喜和子ら「唐人お吉」を演じた人々の寄付により、現在の立派な墓が建造されています。



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山内容堂と勝海舟が下田会談をした部屋です。
山内容堂から坂本竜馬が許されて同席したので杯が3つ置いてあります。






次は我が国における最初の米国総領事館が開設された玉泉寺(ぎょくせんじ)へ向かいます。
136号線を戻り、須崎・爪木崎方面に折れてすぐのところにあります。
玉泉寺








玉泉寺入口
「米国領事館」と書かれています。
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本堂
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「米国総領事旗掲揚之地」
安政3年8月5日(1856.9.3)ハリスは、この日よりサンジャシント号をはなれ玉泉寺に入り、日本に於ける最初の米国総領事館をここに開設したのです。
8月6日、玉泉寺境内に米国領事旗(アメリカ国旗)が掲揚されました。この日の日記にハリスは次のように記しています。
「・・・旗棹が立った。水兵たちがそれを廻って輪形をつくる。そしてこの日の午後2時半に、この帝国におけるこれまでの『最初の領事旗』を私は掲揚する。厳粛な反省一変化の前兆一疑いもなく新しい時代がはじまる。敢て問う、真の日本の幸福になるだろうか?」
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上記写真の碑の英文訳です。
ハリスの日記の一部も掲載されています。
写真をクリックすると大画面になります。
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1858年通商条約で横浜開港が決まり1859年5月に下田領事館は閉鎖され
江戸麻布善福寺へ移りました。 

昭和54年(1979年)6月27日、ジミーカーター大統領は、ロザリン・カーター夫人、エミリー・カーター嬢を伴い、玉泉寺を訪問し、ハリス記念碑、本堂を見学。黒船ペリー艦隊将兵墓地にお参りしました。


「牛乳の碑」

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牛乳の碑の写真の右に書かれていた内容は下記です。

      農林大臣  河野一郎
 安政五年(1858年)二月米国総領事タウンゼントハリスは政務多忙を極め病床にありました。侍女お吉はハリスが牛乳を欲するのを知り禁を犯して下田近在から和牛の乳を集めハリスに毎日与えたということです。その時ハリスが十五日間に飲んだ九合八勺の牛乳の代価の一両三分八十八文之は米三俵分に相当したといいますから当時牛乳が如何に高価で貴重なものであったかが分かります。このことが日本に於ける牛乳売買の初めといわれます。爾来百余年牛乳は現在重要な国民栄養食糧として年生産一千余万石に達し酪農事業は重要な国策となりました。乳業の発達は国富の充実と共に前途益々洋々たるものがあります。
  タウンゼント ハリスは,
  1804年米国ニューヨーク州に生れ
  1856年来日し1862年帰国その間
  初代米国総領事として日米親交の基礎を築く
  1879年2月75才で没した
  伊豆は当社創業の地であり且つ下田に工場をもつ
  ゆかりの地でありますので下田と牛乳とを記念して
    1962年5月17日
      森永乳業株式会社
        取締役社長  大野 勇建之



日本最初の屠殺場跡の看板がありました。
写真をクリックすると読みやすくなります。

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玉泉寺の前に「ちりめん細工つるし飾り工房桜子」」という看板が出ていたので寄ってみました。見事なオリジナルのつるし雛がありました。体験教室が行われています。
下記URLは体験者のブログです。

http://d.hatena.ne.jp/odeko/20070902/


この後、今日の宿泊地「下田プリンス」へ向かいました。

つづく・・・・・伊豆半島下田−5(下田プリンス)

今までのシリーズ

伊豆半島下田ー1(下田公園のあじさい)


伊豆半島下田ー2(ペリーロード)


伊豆半島下田ー3(足湯通り)

初夏の花

梅雨時に映えるのは
アガパンサスの花

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そして
ギボウシの可愛い帽子
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伊豆半島下田ー3(足湯通り)

了仙寺を出て、まっすぐ進むと「欠乏所跡」と書かれた場所に出ました。
「貿易所跡」という文字も見えます。
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日米和親条約が締結され、外国船が寄港した時
水、食料、石炭等、欠乏する品をここで調達していたのです。条約があいまいだったため貿易は禁止されてましたが、外国船が持ち込んだ貝細工や塗りものなどが売買されたのです。
今は平野屋というレストランになっています。




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詳しくは、写真を二回クリックして拡大し説明文を読んでください。







大横町通りマップ













大横町通りを戻ることにしました。

「足湯」「手湯」がたくさんある通りです。商店街ですが各家庭の温泉の余りを流しているのです。ここからこの通りは「足湯通り」と呼ばれています。
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花をきれいに飾っている通りでもあります。
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通りの向こうは下田港IMG_2838















『下田における勝海舟と山内容堂』
文久三年(1863)シケの為、共に下田に入港上陸した山内容堂と勝海舟による下田会議(下田・宝福寺にて)で坂本龍馬の脱藩の罪、帰藩の事が許されたのです。角谷には勝海舟、乾退助(板垣退助)など宿泊し、山内容堂は宝福寺に宿泊したそうです。
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坂本竜馬の石人形。
下田の街のあちこちで見かけました。






なまこ壁の家があちらこちらに残っている下田の街でした。
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松本旅館

古い旅館です。ここも船宿なのでしょうか?







安直楼:お吉が晩年に開いた小料理店。下田奉行所支配頭取であった伊差新次郎に説得され、ハリスの侍妾となったお吉でしたが、ハリスから暇を出されると唐人と嘲笑され、横浜や三島を転々としました。その間、横浜で再会した幼馴染の鶴松と結婚するが、離婚。明治15年、下田に戻り、「安直に飲めるように…」という意味を込めて安直楼を開店しましたが、深酒がたたり破産すると、明治23年、稲生沢川渕に身を投げ、自ら48年の生涯を閉じました。安直楼は、のちに「すし兼」という寿司屋となりましたが、いまは寿司屋を閉じ、お吉ゆかりの品などを公開しているということですが残念ながら閉まっていました。
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安直楼から港沿いに下田公園の駐車場へむかいました。
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道路にはめ込まれたプレート:ハリスの所に向かう唐人お吉でしょうか?
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怪しげな建物があり
近づいてみると・・






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「女郎畑」と書かれています。
興味ある方は写真をクリックしてください。

慶長年間の石臼は宇宙人の様。




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女郎畑と書かれた民家は喫茶店だそうです。
隣にはこのようなベンチもありました。





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ペリーの上陸の碑です。
ここからペリーロードを歩いて了仙寺へ行ったのでしょうか?

嘉永七年(安政元年-1854年)再来したペリーと幕府の間でもたれた日米和親条約の交渉過程で、開港地として下田港が提示されると、ペリーは調査船を派遣しました。下田港が外洋と接近していて安全に容易に近づけること、船の出入りに便利なことなど要求している目的を完全に満たしている点にペリーは満足したそうです。条約締結により即時開港となった下田に、ペリー艦隊が次々と入港して、乗組員が上陸したのが、下田公園下の鼻黒の地でした。ここを上陸記念の地として、ペリー上陸の碑が建てられました。

 この記念碑のペリー像は、故村田徳次郎氏の作品であり、記念碑の前の錨は、アメリカ海軍から寄贈されたものだそうです。


IMG_2856ペリー象の隣にあるのは
日米友好150年の記念として43代アメリカ大統領ジョージ・ブッシュからのメッセージのプレートであり、その下には「日米友好の灯」がペリー生誕の地ロードアイランドから送られた火が灯っています。




IMG_2857K

写真をクリックすると拡大します。







つづく・・・・・伊豆半島下田−4(宝福寺)

これまでの記事
 

伊豆半島下田ー1(下田公園のあじさい)


伊豆半島下田ー2(ペリーロード)

山北駅前開発計画

以前、山北駅前の商店街がシャッター街になっていることを紹介しましたが
今、山北駅前の開発計画が進んでいます。
まず、住宅を建て人を呼び込み、そこへ商業施設を加え駅前の繁栄を図ろうという計画です。

下記URLをご覧ください。

http://www.townnews.co.jp/0608/2012/07/07/150670.html



参考:

河村城址ー6(山北駅周辺)

本:眠れぬ真珠

朝は夏の光だったのに、正午から雨が降り出し、蒸し暑い梅雨シーズンの再来ですね。7/3に書きましたが、「下書き」のままになっていたのを今日(7/5)、発見しました。「下書き」から「公開」にします。


眠れぬ真珠

(石田 衣良)

(新潮社)

 


逗子、披露山にアトリエを構え中堅銅版画家の咲世子45歳は一人暮らし。いつも食事に行くレストランで、アルバイトをしている17歳年下の新鋭映像監督素樹に出会い恋に陥る物語。

 眠れぬ真珠


画商の男と今まで付き合っていたが、一途な心の持ち主の新しい恋人が現れ、新しい恋人素樹と付き合い始めると咲世子は、画商の男の恋人から嫌がらせを受ける。素樹には若いノアという恋人がいる。咲世子と素樹の愛の物語を中心に、中年女性特有の更年期の様子や年上故の恋人に対する心遣いも描かれ、リアルな物語に仕上がっている。

素樹は咲世子にインタビューしながらカメラを回す。

 


この種の恋物語は最後は破局を迎えるものだが・・・・?

  木製のドアの小窓を見る。まぶしい朝のなかに、素樹が立っていた。咲世子の心は凍りついた。

こんなときにいきなりやってくるなんて。けれども、次の瞬間心は決まった。

素樹と別れ、映像の世界に返す。それが自分が若い恋人にしてやれる最後の仕事なのだ。

 


これで幕を下ろすとありきたりの恋愛小説。そうでないのがこの小説。

 


この後の、個展オープニングパーティーでの咲世子のあいさつ

  流れ着いた光のシリーズは、更年期を迎えた私の心の中の風景です。潮と日差しと幾月により、

こんなに漂白されて色を失い、元がわからなくなるほど変形してしまった。

でも、確かなフォルムだけは生きている。そういう漂流物の存在が愛らしくてたまらなかったのです。

 


この後の展開をお楽しみに!

咲世子が描いた版画、素樹が回したカメラの作品がキーワードです。

 


石田衣良の美しい文体でつづられている中年女性の恋愛小説で「島清恋愛文学賞」受賞作品です。

本:途方もなく霧は流れる

夕方から雨の予報だったがお昼から雨が降り出しました。
今日、読み終えた本の紹介です。
4日間で読み終えました。大変面白い本でした。

途方もなく霧は流れる

(唯川 恵)

(新潮社)



50歳を目前に日航からリストラされたバツイチの岳夫は、恋人にも振られ、一人きりで親の形見として貰った子供の頃来たきりの軽井沢の別荘での田舎暮らしを始める。出だしから軽井沢特有の霧の中である。


途方もなく霧は流れる知りあいも土地勘もない岳夫は雨漏りをする別荘をまずなおしたいとホームセンターへ出かけ、そこで、テキパキと仕事をする娘(恵理)に出会う。DIYしないかと持ちかけられ、そうすることにする。



食事をする良いところは無いかと聞くと、「しののめ」を紹介され出かけると、娘の母の場所だった。そんなことで「しののめ」の女将(ゆり子)と仲良くなる。女将もまんざらではなさそう。そこへ客として艶やかな人妻(紘子)と良き仲になってしまう。また気丈な女性獣医(沙世)も現れる。まー、こんなに女性に取り巻かれるなら男一人住まいもまんざらではないと思うが小説なので都合よく行くのだろう。現実はこんなにうまく事が運ばないだろうと思いながら読み進む。読みやすい恋愛小説です。




女は元来、男を試す生き物だ”“女の持つ強さは、男のそれと違って、打たれるほどにしなやかで、そして、しぶといそうです。

唯川惠は軽井沢に住む作家であるので軽井沢の風景をつぶさに描いている小説です。軽井沢界隈を想像しながら読み進めるのが楽しいです。昨年2往復した高原野菜が広がる浅間サンラインやキノコ仙人の所で食べた「卵キノコ」等が登場して懐かしい。また、山好きの作家らしく浅間山や離山がよく出て来ます。


岳夫が一人の時の話し相手は、いつの間にか居ついた大型犬。その犬に名前を付けたのは女性獣医で“ロク“と呼ぶ。岳夫とロクとの会話も楽しい。独り身の岳夫はロクに癒されている。結局、一人だとひとり言の相手が欲しくなるのだろう。

後半になると、雰囲気は変わり、人生の生きざまの話となって行きます。

 奥深い大人の恋の物語です。


 

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