今日は久しぶりに雨が降ったりやんだりなので
本の紹介です。
瑠璃でもなく玻璃でもなく
(唯川恵)
(集英社)
「瑠璃でもなく、玻璃でもなく」という哲学的な題名に引かれて手にしました。
恋愛は不安との戦いであり、結婚は不満との戦いである。
が冒頭の言葉。なるほど!とうなずけるかな?
そうです。哲学的ではなく、心理の変化でした。
不倫を絡めて、女性の心理状況を描いている。
最後は落ち着く所に落ち着くのかな。
瑠璃色を調べると
瑠璃色(るりいろ)は、濃い赤味の青。名は、半貴石の瑠璃(ラピスラズリ、英: lapis lazuli)による。
半貴石のラピスラズリを粉砕し精製した顔料は、天然ウルトラマリンである。ただし、色としてのウルトラマリンブルーを群青色とし、瑠璃色と区別する人もいる。勿論、瑠璃の色と瑠璃の粉末の色、天然ウルトラマリンの色は異なる。加工の過程で色合いが変わるのは当然であるが、主要発色成分の化学組成は変わらない。そもそも、ラピスラズリはそれぞれの色合いが異なり、所謂色名で指定してもその色合いとは異なり、大なり小なりの齟齬が生じる。
玻璃を調べると
1 仏教で、七宝の一。水晶のこと。
2 ガラスの異称。
3 火山岩中に含まれる非結晶質の物質。
表紙を見ると中央部分に帯状に瑠璃色(濃い赤みの青)が見られ、これが恋愛中の揺れ動く不安の表現で、所々に玻璃の水晶玉をあしらっている。これが結婚後、ふつふつとわいてくる不満の水晶玉として、あちらこちらに出てくるのを現しているのかな?