完全版 ビッグ・ツリー
―自閉症の子、うつ病の妻を守り抜いてー
(佐々木常夫)
(WAVE出版)
ウ〜ム、
本を読んだ感想(本の紹介)非常に書きづらい。
東レに入社して出世街道をまっしぐらに進み、同期トップで取締役になったことを誇りに思う仕事のできる人の自分話。
副題にあるように自閉症の長男を抱え、年後で3人の子供を持つ父親。そして肝臓を悪くし、うつ病になり、43回の入退院し自殺を3回する妻に対応し、「家族愛、仕事への情熱、社会・人々との深いかかわりを幹・枝葉として、風雪に耐え凛と立つ大きな『父の樹』、それがビッグ・ツリー」と著者が言っている本である。
自分が枝葉を出して「父の樹」ビッグツリーである。と、言っているが、ビッグツリーありきではなく、色々な枝葉が付いた結果、ビッグ・ツリーにして貰えたのだ。と私は思う。
読み始めから1/3は自分の自慢話のような気がして、―自閉症の子、うつ病の妻を守り抜いてーはどこに行ったの!という感じで、一見、会社でも家庭でも何でもこなしてしまうスーパーマンのように見える。やっぱり、彼は仕事人間なのだな。会社でも彼に惚れこむ人がいる代わり、ついていけないと思う人も多くいる性格だと思う。
自閉症を抱えた長男の世話をしながら肝炎にかかった奥さんのことを思うと、二年毎に東京―大阪へと職場を変わり、仕事をしょい込み奮闘しなくても、家庭の事情を会社(=人事部)に話して家族をみまもれないものか?本人が家庭の事情を会社に話せないのか?会社と家庭は別という東レの社風なのか?などなど反発を持ちながら読む。
「社長になる気になっていた途端、東レ経営研究所社長へと閑職に辞令を渡される。これは、本人も言っているように、家庭を見ての会社の親心なのか?その後、奥さんのうつ病が快方に向かい、子供たちも立派に成長していき、家族が幸せになっていった」ということで後半は安心して読んでいられた。
しかし、仕事人間でなくても、という思いに、早い段階で気がつけばもっと早く、良い方向へ行かなかったのではないかと思うのだが?
出世街道をひた走る仕事が出来る男の不運な家庭環と共に生きる人生の本である。
自閉症の子を持つ夫が、妻がうつ病を持つ夫が、この人のまねをしようとしても出来ない特殊な能力を持つ男のプロセスは参考にすることは出来ないが、最後の「寄り添う心」は非常に参考になる。
インターネットの読後感も様々です。