吉原遊郭の後、待乳山へ向かいました。

土手通りから馬道通りへ出て、待乳山へ行くコースです。

馬道通りマップ



















馬道通りは江戸時代、遊客が馬を利用して新吉原へ通う道筋であったことから起ったともいわれる道です。当時は狭い道でしたが今は道幅が22mもある道路になっています。関東大震災で焼けた跡に整備された道路です。当時は呉服、足袋、袋物という商家が多く立ち並んでいたそうです。
 
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馬道通りは特別なものはありません。馬道通りから路地を入って行くと、大きなガンダムが飾ってありびっくりしました。等身大です。

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乳山聖天公園に到着しました。
公園の南側の小高い丘が待乳山聖天宮
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公園に入り一瞬ドキッとしました。男子トイレがむき出しです。
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浅草聖天町の説明です。写真をクリックすると字が大きくなります。
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待乳山付近が「池波正太郎の生誕の地」だそうです。
待乳山聖天の少し南で生まれたそうです。
池波正太郎の時代劇小説には聖天町や隅田川周辺がよく出て来るのはこういう事情があったのですね。
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待乳山聖天の説明です。
写真をクリックしてお読みください。

古い縁起によりますと、推古天皇3年(595年)9月20日、突然この土地が小高く盛り上がり、そこへ金龍が舞い降りたと伝えられています。
 この不思議な降起は実は十一面観音菩薩の化身「大聖歓喜天」がご出現になるおめでたい先触れであったそうです
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公園のはずれの階段を上がると聖天宮です。

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階段には二股大根と巾着が描かれています。この二つが聖天宮のキーワードです。
二股大根はもちろん夫婦和合、縁結び、子孫繁栄を表すものです。巾着は財宝で商売繁盛を表わしているのです。


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平日ですが、若いカップルが結構人力車で観光地を巡っていました。人力車のお兄さんが各場所で説明してくれるのです。
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提灯にも二股大根が描かれています。
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奉納用ダイコンが一本200円で売られています。
大根を持ってこなかった人はここで購入できます。
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本殿内は暗いので手ぶれを起こしていますが大根が奉納されています。
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本堂の屋根
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本堂の裏に回ると色々なものがあります。まず、歓喜地蔵尊がありました。
下記の説明がなされています。
「数度の火災に遭いその尊容とどめていないが古来より子育地蔵として伝承され、霊顕あらたかな尊として信仰されている」
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糸塚
十一世杵屋六左衛門(後に三世杵屋勘五郎)建立
この糸塚は元治元年(1864)十一世杵屋六左衛門が父十世杵屋六左衛門の遺志に依り供養の為建立せるものにして十世六左衛門三世勘五郎共に長唄三絃の名人と云われた人である
 昭和63年(1988)4月 六世杵屋勘五郎記

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待乳山へ登るケーブルカーがありました。急坂なのでお年寄りのことを考えたのでしょう。
待乳山の下が隅田川で、江戸時代に吉原へ行く人はここで舟を降り、待乳山聖天にお参りし吉原に向かったのです。
当時は天狗坂と呼ばれ、うっそうとした樹木に覆われていたそうです。この坂を降りたところに「竹屋の渡し」があったのです。

浅草田原町で生まれた久保田万太郎は、
「天狗坂 夕木枯の おもいでに」
という句を残しています。

浅草には、山谷堀の土手(日本堤)から吉原に下りる坂道「衣紋坂」がありましたが、すでに、その坂はなく、現在、浅草に残っている江戸時代から続く坂はこの天狗坂、ただ一だそうです。no title
















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現在は待乳山から東京スカイツリーが見えるようになりました。
待乳山からのスカイツリー

















































築地塀:広重の錦絵に描かれているとありますが、どの錦絵か解りませんでした。
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築地塀の向こうには庭園があり、つつじがたくさん植わっています。
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境内はいちょうの黄葉で埋まっています。いちょうの写真は下記デジブックでご覧ください。


http://www.digibook.net/d/fb0585b3a0daad54b4432d818f418598/?viewerMode=fullWindow


つづく・・・江戸探訪ー3(隅田川沿い)


今までの関連シリーズ

1.
江戸探訪ー1(吉原)