旅のいろ
(北方謙三)
(講談社)
男性弁護士風間と女性会社経営者来島聖子を題材にした小説に挑む。したがって法律が出てくる。
来島聖子は何故だか会社を再生してしまう。聖子と関係した男性は全部不幸になって行く、一方、聖子には不思議と金が流れ込んでくる。風間はこれらが気に食わないが・・・
ハードボイルドなので弁護士風間は時には暴力で対処する。また、セックス場面も出てくるが、ハードボイルド作家が良く描く凌辱シーンはないので、気持ち悪い思いはせずに楽しめる作品に仕上がっている。
表紙のカバーは絵師「天野喜孝」である。
【天野喜孝評】
天野喜孝の描く女性は美しく、あるときは非常に官能的に表現される。色使いなど、最近落札史上最高額を更新したクリムトの絵画のようである。
日本画家であり、キャラクターデザイナー、イラストレーターであり舞台美術や衣装デザインも手掛ける旧名天野嘉孝である
天野喜孝画像:
http://image.search.yahoo.co.jp/search?rkf=2&ei=UTF-8&p=%E5%A4%A9%E9%87%8E%E5%96%9C%E5%AD%9D
ファイナルファンタジー:
http://matome.naver.jp/odai/2126055129845966200
内容(「BOOK」データベースより)
聖女か魔女か。卓抜した経営センスで破綻会社を再建し、名もなき映画監督や料理人に一夜の成功と限りない快楽をもたらす女、聖子。しかし彼女に関係した男たちには必ず、破滅か死が訪れる。毀れゆく者たちを見送った弁護士風間もまた、彼女の樹海に足を踏み入れるが!?性の深淵を描ききる男と女のミステリー