2009.10.17

バスの中ではYさんから授業時の工夫の紹介がありました。その日の授業内容を再現するノートを生徒に課しているということで、生徒の書いたノートを見せて下さいました。私も書くということの重要性を感じています。最近の大学卒はPowerPoint で技術報告をする癖があり、PowerPoint は画面の制約から結果しか書けず思考したプロセス(ノウハウ)が残りにくい環境になってきていると考えています。PowerPoint でグラフだけ貼り付け話せばいいでしょ!と言いますが、そうではなく、グラフから何を考え、そのグラフの結果からどう考えるのか?どう行動したいのか?等が重要です。Excele でプロセスを書くように!といつも指導していました。書く習慣が出来ていないとなかなか書けないのです。高校時代から書くことを習慣づけ、自分の言葉で書くことによって記憶が明確になるということを体感させることは非常に重要だと思います。また、考えたプロセスを書いておくと共有が出来、ノウハウが生まれるとも思っています。

Yさんからはさらに、今回の研修テーマである「となりの神さま」の本の紹介がありました。
彼女いわく「東京という場所は世界の宗教を勉強するのに格好な場所と言えます。この本は東京にいる世界の神さまを写真で紹介していますが内容の踏み込みの深さがもう一歩です。世界の神さまに興味を持つ最初の一歩、東京は近くにたくさん神様がいることを自覚する本として良いと思います」
ということでした。現在は中古本しかなくアマゾンで50円と出ていました。
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そうこうしているうちにバスは目黒に着きました。
目黒に到着し、安養院に先に行く組と五百羅漢寺に先に行く組の二つに分かれましたが、私は安養院に先に行った組で、こちらから紹介します。

安養院は平安時代から続く由緒ある仏教の寺院です。
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安養院の入口には大きな口を開けたこま犬がいました。こんなこま犬は見たことありません。
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安養院の庭は何とも興味深いです。 
観音様の隣に赤いちゃんちゃんこを着た猿がいたり、大黒様の顔を見ると怒っていたり、菩薩様は天女が持つ羽衣を羽織っているようです。手には何を持っているのでしょうか?大きな孫の手のように見えますが?また、敷石には曼荼羅が入っていました。
庭の像


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安養院はお寺ですが目指した場所は「北インド・チベット仏教美術館」(サマヤシュヴァルナム)でした。
「都会に居ながらにして“心のふるさと”ヒマラヤの空気に浸れる」がテーマで、元住職が北インド・チベットの仏教美術品を沢山集め展示していました。
赤い建物の下に洞窟を作り、チベットの洞窟寺を模しているようでした。
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入口を入ると仏像が所狭しと置かれていました。この一枚を撮影したところで「撮影禁止」と言われて写真は無しになってしまいました。
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中は暗く、日本の仏様とは違う様相を醸し出していました。何とも不思議な国に来た感覚になりました。仏像は顔が丸みを帯びているところは日本の仏像にもあるようですが、中に進むと、全く日本の仏像と違う雰囲気でした。仏教がインドから各地に広がるに従い、それぞれの風土に馴染んで仏像の形が変わっていったのです。日本へ着くと日本の環境・文化・思想に育まれて日本らしい仏像になったのです。今、我々が見る仏像を本来の仏像と思ってしまいますがそうではないと感じました。

撮影禁止なので、北インド・チベットの仏像写真をインターネットから捜しました。下の仏像は文殊菩
薩ですが日本では見られない姿ですね。腰のくびれといい、乳房の姿といい、北インド・チベットの人が抱く理想的な女性の姿が文殊菩薩として表現されたのでしょう。
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日本の鎌倉時代の文殊菩薩立像
The_Bodhisattva_Monju_(Manjushri),_Kamakura_period,_Japan

マニ車がありました。
マニ車の中には「オム・マニ・ペメ・フム」などのマントラ(真言)が書かれた経文が入っています。これを一回まわすと経文を全部読んだことになります。入口を入ったところにたくさん並んでおり、皆さんマニ車をごろごろまわしながら中に入りました。
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上の写真のような北インド・チベットの仏像が所狭しと置かれていました。一度体験してみるのも良いと思います。ここの住職さんは説明はしませんでした。「とにかく体感して下さい」とのことでした。
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【曼荼羅】
仏教の世界観を表現した絵画で、古いインドの言葉で「本質を有するもの」と訳されています。元来は多くの神仏が集まる神聖な場所(壇)を意味していました。
修行者が仏の世界を心にイメージするための助けのために作られました。
密教曼荼羅は幾何学的な構成を持っており、すべての像は正面を向いています。
いろんな曼荼羅がありますが宗教的世界観・宇宙観を仏像やシンボルや文字で表したものです。たとえば「浄土曼荼羅」は阿弥陀如来のいる西方極楽浄土の様子を三次元空間で描いたものです。
曼荼羅は紙・布に描かれますが、初期は土に書かれ、砂で作った曼荼羅を砂曼荼羅といいます。元来はラマ教の祭事のために作られ、祭りが終わると川に流されたので「幻の曼荼羅」とも呼ばれています。すなわち、「形を留めないところに価値を置く」という意味です。
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現在、安養院美術館(洞窟)は寺宝堂としてきれいに整備されています。下記URLです。
https://anyoin.or.jp/#precinct

また、金色八尺の涅槃像を安置供養しているとのことですが、そちらへは行きませんでした。
安養院HPより
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つづく・・・となりの神さま−5 五百羅漢寺
となりの神様−1 東京ジャーミイ1
となりの神さま−2 東京ジャーミイ一階
となりの神さま−3 東京ジャーミイ二階・女性用礼拝場